XR Developer Meeting 2026

ごんびぃーさんに誘われ、久しぶりにリアルイベントに参加しました。特に印象的だった講演をレポします。

裸眼立体視ディスプレイで推し活してみた ー Looking Glassで推しを魅せる(しちE)

しちEさんが推すホロライブのタレントさんを、Looking Glass で見せる活動です。痛バに入れて見せるのみならず、公式イベントで展開された 3 面ディスプレイのミニバージョンを自主制作されていました。

三角柱型の 3 面ディスプレイは中にタレントさん(フブちゃん)がいるかのように、それぞれの角度から見えるという趣向です。3D プリント筐体の強度や、隙間をなくす工夫、排熱に関する考察、焦点がディスプレイ表面にある故の制限など様々な考慮・こだわりを経て作られていました。

愛が深かったのでピックアップ。

3DGSを活用したSurface Reconstructionを試してみた。(ひろ)

現実のメッシュ化を従来手法(フォトグラメトリなど)より高速かつ高精度に、3DGS から行うアルゴリズム、FastPGSR を試したレポートです。

現時点では環境依存性が高く、対応環境を AWS で作って実行。一晩といった時間がかかるフォトグラメトリに対し、30〜90 分で完了し、半透明の面なども正確にメッシュ化できたそうです。

また、Pixel 10 Pro Fold のカメラは歪みがあるのかあまり綺麗に形が出ず、iPhone 14 でより良い結果が得られたという話もありました。

アルゴリズムの有用性は確かなので、より動かしやすくなっていけば、という雰囲気だったと思います。

メッシュ化の分野の進歩が少し気になっていた事と、自分もできそうな気にさせてもらえたのでピックアップ。

次世代のXR作り手を一緒に支援しませんか?(イワケン)

Iwaken Lab. は個人活動を応援するコミュニティですが、学生を応援する大人を増やしたいと考えているそうです。

学生にはリソースやつながりの不足、失敗への恐れがあり、応援する大人にも応援したくなる学生さんを見つけるのが難しい面や支援の枠組みがない問題があります。

Iwaken Lab. では優秀で情熱のある学生を選抜しており、企業のインターン情報とマッチングを行うことで双方にメリットを提供しているそうです。学生は熱量、行動力、マインドを重視して選んでいるとのこと。

そのような活動をなさっていたのだなあという驚きからピックアップ。

ブラウザだからこそできる超お手軽メタバース XRift(sawa-zen)

VRChat のハードルの高さを感じて、ブラウザで簡単に使えるメタバース XRift の開発を決意したそうです。登録なしで PC、モバイル、Quest、Vision Pro、Pico にも対応しています。

ライトなたまり場としての利用や、作業配信、イベントなどを想定しているそうで、ワールド内に画面を配信する機能があります。

Web 技術で作られているので、ワールドも AI で開発でき、CLI から配信できます。またセキュリティにも配慮しており、静的解析で弾いたり、権限許可 UI、CSP 配信、アバターのスクランブル化を実装しています。

私はオンラインで人と会わない方ですが、気軽に使える点に惹かれピックアップ。なんだかまったりとした空気を感じます。

ネオ日置による文化記録発信とコミュニティーづくりを始めた話(icchy)

鹿児島県日置市で「地域おこし協力隊」として活動。条件不利地域へ住民票を移し、数年かけて地域おこしをしながら定住を目指す、という総務省のプロジェクトで、icchy さんは観光インバウンド推進のミッションを与えられているそうです。

活動は始まったばかりですが、cluster と VRChat に「ネオ日置」を開設し、交流拠点とすることを目指しているとのこと。現在は、伝統芸能の「太鼓踊り」を体験できる VRChat ワールドがイチオシだそうです。

ネオ日置にとどまらず、Web 公開や展示、学術発表などを通じて、大衆的な媒体から専門的な媒体まで広いチャンネルで発信を行っておられます。

メタバースが交流の手段たりえるか、地域文化の体験ポイントとして本当に機能するのかが目下のチャレンジとのことでした。

全く想像もしていなかった活動を知れたのでピックアップ。日本は人口減少に向けて交通網周辺へ住民を集めるフェーズですが、地図で見たところ日置市もそれに該当する、かな……という規模感でした。(ちゃんと確認はしていませんが)

終わりに

他にも多くの方が話されており、それぞれに面白い LT を行う良い回でした。自分も話せるかも……という感も(ネタはない)。

また、今年はバーチャル側の方がプレゼンテーションの画面外で登壇者らしい位置に存在しており、話してくれている実感が強く湧きました。これがなかった頃は心理的に登壇者が背景化していたので、自分にとっては現実登壇と同等の心理状態を作れる良い施策でした。

個人的なことですが、交流会では食事とお酒を断ち、会話に集中する試みを行いました。よく知らない人と話す目標も 2 人達成。苦手意識がありましてね……話してくださった皆様、ありがとうございました。

2026年3月30日