MacBook Air (M2, 2022) の return キー(JIS)の取り外しと取り付け
ある朝突然 return キーの打鍵感が変化し、押せたり押せなかったりする症状が発生しました。正規の修理店に赴いたものの、なんやかんやで 84,000 円の修理費がかかる可能性があると言われたため、自分で直す事にしました。
この記事を見て取り外しを試みた結果キーを破損しても、著者は一切の責任を負えません。
始める前に
まず初めに Apple 公式のお手入れガイドに従ってください。キーを支える構造は非常に繊細なため、少しの不注意で破損し、結果的に修理費が膨らんでしまう可能性があります。
自分は外からエアダスターを吹いても改善しなかったため、キーを取り外してエアダスターを吹くことで解決に至りました。
構造の理解
まずはキーの構造を理解します。
このキーはキートップ、金属製のクリップ、中央の丸いスイッチ、その周辺の四角いパンタグラフから構成されています。構造は次のようなものと考えられます。
- クリップはキートップの爪に嵌め込まれ、本体側は金属フックに引っかかる。
- パンタグラフは本体に固定され、キートップの爪に嵌め込まれる。
- キーはスイッチの反発力によって持ち上げられる。
- パンタグラフとクリップによって、キーのどの部分も均一な重さと打鍵感を実現する。
キートップの裏には、クリップを取り付ける位置が描かれています。画像はクリップを外した状態のキートップと本体です。
取り外し
取り外しは慎重に行う必要があります。キートップの爪のうち、パンタグラフの右側と繋がる部分のみが左から右へスライドして引っ掛ける方式となっているためです。ゆえに、単にパチパチと全ての爪を力任せに外そうとすると、 この爪が破損します。
まずはキーを挟み込む方式の爪を全て外します。爪の位置をイメージしながら、キートップとクリップの間にツールを差し込み、外していきます。
全て外せたら、return キーを左へスライドさせるイメージでグイグイと軽く動かすことで外せます。
取り付け
上部のクリップはキートップに、下部のクリップは本体にあらかじめ取り付けておきます。最初に上のクリップを本体の爪に通します。
その後、キートップを下ろして爪に嵌め込みます。この際、次の点に留意します。
- 下部のクリップと爪の位置が合っていること。
- パンタグラフと爪の位置が合っていること。
- パンタグラフの右側と繋がるクリップを破損しないように、キーをわずかに左に寄せておき、爪に嵌め込みつつ右へスライドさせるイメージ で力を加えること。
私の場合はこれで取り付けに成功しました。
参考資料
これらのページのおかげで構造を事前に把握することができ、破損させずに分解できました。ありがとうございます。
2024年11月4日