確定申告の概要と準備
年に1度の確定申告、必要な準備を毎年忘れるのでまとめます。
専門家ではないので、正確性は担保できないことをお断りしておきます。また、金額などは法改正により変更となる場合があるので、あくまで概念として読んで下さい。
確定申告とは
そもそも確定申告とは、国へ報告する所得の金額を正確にして、納める税金の額を正しくするための手続きです。どのような種類の収入を得ているかによって申告の種類が異なりますが、このページでは所得税の確定申告について述べます。
前提
次のような人物を前提としています。
- 会社員
- 社外の収入なし
- 歯科検診や治療などで10万円以上、医療費の支払いがある
- または、セルフメディケーション税制に対応した1万2千円以上の支払いがある
- ふるさと納税をしている
- マイナンバーカードがある
用語について
普段の生活で扱わない用語や概念が多く出てくるので、先にこれらを確認しておきます。
所得税
所得税とは、その人の所得(後述)に対して貸される税です。所得が多いほど多くの所得税を払う必要があります。
収入・所得・控除
所得とは、対象の年に得たお金の全額(収入)から、特定の種類の金額(経費・医療費など)を引いた額の事を言います。この時、収入から数字をを引くことを控除すると言います。つまり、多くの金額を控除するほど所得の数値が小さくなり、支払うべき所得税も少なく済むというわけです。
収入 - 控除額 = 所得
控除にはいくつもの種類がありますが、前述の前提に適合する人物が考慮するのは次の3つの控除です。
- 医療費控除(以下のいずれかに該当する場合)
- 医療費を10万円以上支払った。
- セルフメディケーション税制対応医薬品を1万2千円以上購入し、健康のための一定の取組を行なった。
- 寄附金控除
- ふるさと納税の申告ができる。
- 雑損控除
- 災害、盗難、横領等で損害を受けた場合に控除を行える。
確定申告を行う理由
会社員であれば、確定申告をしなくても会社が給与から一定の額を所得税として国に納めています。しかし、その計算には上記の控除が含まれていないので、本来より多くの所得をもとに、多くの所得税を支払った状態になっていることがあります。
確定申告は、上記の控除を国に申告することで自分の払うべき所得税を正確にし、過払いがある場合は払い戻してもらったり(還付)、不足している場合は支払ったり(納付)するための手続きと言えます。
ちなみに、過剰に控除を申告して所得税を少なくした場合は追加の税(附帯税)を支払う事になったり、悪質な場合は懲役や罰金を課される可能性があるので、悪心を起こしてはいけません。
準備が必要なもの
- マイナンバーカード:医療費の取得に使います。
- マイナンバーカードを読み取れるスマートフォン:スマホで簡単に申告ができます。
- 寄附金控除に関する証明書:ふるさと納税の納税額を申告できます。特定事業者(楽天など)から証明書(XML)を発行してもらうことで、手作業での入力が不要になります。
- 源泉徴収票:収入額などを入力するために必要です。
準備しなくても良いもの
- 医療費(病院、薬局など)の領収書:マイナポータル連携でデータを取得できるためです。一応念のために置いておくと安心。
申告
確定申告書等作成コーナーで申告できます。
手動で入力するものがなく、マイナンバーカードのパスワードを忘れていなければ、1時間程度で終わります。
2023年3月5日