ELF-SR1 で使う Post-Processing Stack
本記事は [ELFちゃん(ELF-SR1) Advent Calendar 2020] 22日目の記事です。
便宜上、本機のことを ELF と呼称します。本記事では、両眼レンダリングを行う ELF-SR1 における Post-Processing Stack の対応状況をまとめます。なお、Forward レンダリングでの状況を扱います。Deferred のことは書いていません。
環境
- Unity 2019.4.16f1
- Post-Processing Stack v2 3.0.1
- Built-in Render Pipeline
- Linear カラースペース
- Forward レンダリング
TL;DR
使える
- Bloom
- Color Grading
- Auto Exposure
- Chromatic Aberration
場合によっては使える
- Ambient Occlusion
- Vignette
- Lens Distortion
- Grain
使えない
- Depth of Field
- Motion Blur
- Screen Space Reflections
バッチリ使えるもの
Bloom
両目で見ても問題ありません。
Color Grading
これも立体視に依存するもんじゃないので、問題ありません。
Auto Exposure
問題ありません。言ってみれば明るさを変えるだけですものねえ。画像は省略。
Chromatic Aberration
意外と問題ありません。この効果を立体で見るの面白いですね。酔う人はいるかもしれません。
なんとなく・場合によって使えるもの
Ambient Occlusion
Scalable Ambient Obscurance であれば問題ありません。Multi Scale Volumetric Obscurance では ELF 画面に横縞模様が出てしまいます。
Vignette
周囲をちょっと暗くするみたいな雰囲気用途なら問題ありません。しかし、フチを視認できるところまで強くすると、フチ部分が揃わず視野闘争が起きます。
Lens Distortion
ちょっとだけなら良いかもしれません。ただし遠方の視差がおかしくなりやすい問題があります。また、ELF の床・壁部分にモデルが接近していると外が見えちゃうので、離しておく必要があります。
Grain
Size を大きめにすれば見えます。ただし、空間に粒子があるわけではないので平面に見えます。それはそう。
使えないもの
Depth of Field
距離が取れていないのか、Focus Distance をどんな値にしても常に全体がボケてしまいます。ボカしたいんだという場合には使えなくもない。
Motion Blur
常に全体がボケた状態になります。ボカしたいんだという場合には(略)
Screen Space Reflections
そもそも Forward では動きませんね。
感想
思ったより動きますね。ELF でもいい感じの画作りやっていきましょう。
2020年12月22日