Oculus Go が発売されたので概要
Oculus から 199ドルのスタンドアロンヘッドセット、Oculus Go が発売されました。何ができるのか、を軸にまとめます。
Oculus Go はここで買えます(公式ストア)
できること
VR 動画を見る
Oculus Go が最もこだわっているのは恐らく動画視聴です。プロモビデオも動画ばっかりだし、神プログラマの John Carmack も動画再生への並々ならぬこだわりを語っています。
Oculus Go は動画再生において、従来の VR ヘッドセットと比べて明確に優れた点があります。
- 秒間72コマで表示できる。これは映画のような24コマの動画コンテンツを、破綻なく表示できるという明確なメリットです。フレームレートを割り切れない場合、補完処理を行わなければ定期的にカクついたりしますが、Oculus Go ではその心配はありません。補完処理の負担も減るはずです。また、一般的な 30 / 60fps のコンテンツも従来通りの60fpsモードで表示できるため、合理的な仕様となっています。
- 新しいレンズ。新しいレンズでは、光が拡散して見づらくなる現象をこれまでになく抑えている…という触れ込みです。
- 液晶パネル。VR ヘッドセットでは通常レスポンスや黒の表現力などの点で有機ELが使われるのですが、Go は液晶パネルを用いています。ここでは樽型ゆがみ処理負荷の軽減や、網目感の低減などが実現しているようです。
ゲームで遊ぶ
動画も同じですが、Gear VR 時代から蓄積してきたゲームアプリが遊べます。宇宙へ飛び出したり、深海にもぐったりもできますが、個人的なおすすめは Land’s End です。静かな異世界を心の赴くままに探検できます。
ゲームは多くの動画とは異なり、その場で視差を計算できます。つまり、物が立体になって迫ってくる感覚や生き生きと動くジオラマの可愛さ、果ては巨大な建造物の威容すら感じることができます。これこそが VR のコア体験だと思っているので、ぜひ試してほしい点です。
Netflix を見る
なぜわざわざ VR ヘッドセットで Netflix を見なければならないのか? 深遠な問いの様ですが、これは案外良い体験です。目の前に到底買えないような巨大ディスプレイが出現する大迫力も素晴らしいですが、窓の映り込みとか、日光で見づらかったりなどの現実世界での不便からオサラバできます。
ソーシャル VR
ソーシャル VR というタイプのサービスがあります。主に、何らかのアバターを着て、 VR 空間の中で他人とコミュニケーションをするもののことを言います。Oculus Go では、純正の Oculus TV などのサービスで、友人と同じ VR 空間に入って Hulu を見たり、スポーツ中継やライブコンサートに大勢で押し掛けることができます。もちろん、各々の自宅でくつろぎながらね。
出先で人にポンとかぶせる(布教)
個人で買えるものとしては、今までは Gear VR や Daydream がありましたが、自分のスマートフォンの電池が消耗する問題がどうしてもありました。秘密にしたい通知が届いちゃったりもします。そういうのがなく、適当にカバンに放り込んでも引っ掛からなそうな形が良いですね。
安く買える
今までは VR というと、スマホを差し込んで使うものでしたが、Oculus Go は Oculus Go だけで使えます。つまり、ハイスペックスマホをわざわざ買う必要も、PC を買う必要もありません。ただ 199 ドルを支払えばよいのです。信じなさい…信じなさい…(布教)
面倒少なく使える
たとえば Gear VR では、久しぶりに使おうとしたら、やれアップデートだのやれちゃんと刺さってないだのと怒られることが多く、準備ができるまでにやる気がしぼんでしまうこともままありました。Oculus Go その点できるだけユーザーの邪魔をしないように気を使っている、とのことです。ただヘッドセットを頭にかぶる、それだけで入信の準備は完了です。
できないこと
歩き回ったりしゃがんだり
よく VR の体験動画で避けるような動きをする人がいますが、Oculus Go にはその能力はありません。ぐるぐると見回すことだけができます。酔いの原因なるので、極力動いてしまわないように気を使ったほうが快適に過ごせます。
丸一日遊ぶ
バッテリー持ちは「ゲームで最低2時間、ビデオで最低2.5時間」と謳われています。恐らく実際はもっと持つものと思われますが、丸一日ダンジョンを探検したり、アニメを見て廃人生活をすることはできないようです。実機が届いたら検証します。
もう買うしかないでしょう、これは。
Oculus Go はここで買えます(公式ストア)
2018年5月2日